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数理モデル選択と適応学習を一体化した新アプローチの応用展開

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数理モデル選択と適応学習を一体化した新アプローチの応用展開

慶應義塾大学理工学部 電子工学科 湯川研究室では、電子産業の心臓部に当たる基盤技術であり、また情報化社会に欠かせない要素技術である信号処理工学に数理的なアプローチで取り組んでいます。森羅万象に潜む信号から有益な情報を取り出すことで新しいものを生み出すことを目指す信号処理工学は、近年産業界で注目されているビッグデータ解析やブレインマシンインターフェースなどの源泉となる技術としても利用されています。

信号処理の諸問題をある関数を最小化する、最大化でもいいですけれども、そういった問題で定式化するというのが一つのステップになります。そしてら、その定式化された問題をどうやって解ける問題に持っていくか、その解ける問題をどういうカラクリで解いていくかですね。なかなか信号処理の実際の応用問題ですと、解析的な解ですね、なんとか方程式を解いて解が出るとか。そういったタイプの解法というのが難しい状況というのが多くてですね、逐次アルゴリズムという繰り返しある写像を何回も何回もですね、施していくことによって最終的に最適解に収束させていくというようなアプローチをとります。

湯川研究室では「多核適応フィルタ」と「数理モデル選択と適応学習を同時に行なう適応アルゴリズム」を世界に先駆けて提案してきました。 「多核適応フィルタ」と呼ばれる新手法では、複数の再生核ヒルベルト空間の和空間の中で学習し、低周波成分と高周波成分といった複数の成分を含む非線形関数を効率的に表現できるのが一つの大きな特徴です。また多核適応フィルタの枠組みの中で「巧い数理モデルの選択」を「係数行列のスパース化」と考えることにより、モデル選択問題をスパース最適化問題として定式化できることに着目しました。

コアになっているのが再生核というものなんですけれども、再生核を使うとですね、一番ポピュラーなものはガウス核って言われるものなんですけども、ガウス核で生成される空間というものがありまして、その空間を使うとですね、連続関数であれば任意の精度で近似できると、どんな関数、推定したい関数がどんな形状をしていてもいくらでもいい精度で近似することができると。普遍性という性質になるんですけれども、そういったものがあります。今回は非線形関数推定を適応的にやりたいんですけれども、当然関数の形状というのは予め分からないんですね。ですので、だけれどもそれが連続関数であればうまく推定できるというところがポイントになってきます。

再生核の理論やスパース最適化、凸解析など、数理科学の知見を駆使することで、最適化問題の解を適応的に求めていく適応アルゴリズムの構築に成功した湯川研究室。 今後、この「数理モデル選択」と「適応学習」を一体化した新アプローチをより発展させていく事により、気象学・金融工学・光通信工学・脳化学・ビッグデータ解析、スマートグリッドなど様々な分野への応用を目指していきたいと考えています。

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